フィレンツェ2日目、朝9時の予約を取って、
今回のフィレンツェ旅行のハイライトであるウフィツィ美術館へ。
10代の頃に一度訪れたことがあり、
圧倒されるほど感動した記憶が今でも心に残っています。
当時は若すぎて詳しいことは分からなかったけれど、
感動したことだけは忘れられません。
今回は子供をどうしても連れて行きたいという思いがありました!
きっと細かいことは忘れてしまうだろうけど
うっすらでも『行ったな〜』って思い出して欲しい。
そして、自分自身も改めてじっくり楽しみたいという気持ちも強くありました。

予約は必須!朝でも人がいっぱいの美術館
事前に公式サイトから予約をして行きました。
朝9時の予約でしたが、すでに多くの観光客が訪れており、混雑していました。
不思議と日本のツアー観光客がすごく多い印象でした。
たまたまかもしれませんが。
ウフィツィ美術館の建物と歴史
1560年に建築家ジョルジョ・ヴァザーリによって設計され、
当初はメディチ家の行政機関として建設されました。
「ウフィツィ」という名前はイタリア語で「オフィス」を意味します。
その後、メディチ家のコレクションを収蔵する美術館として転用され、1769年に一般公開されました。
U字型の建物には、回廊やアーチ、彫刻などが設けられ、
美術品だけでなく建築そのものが芸術作品のようです。
特に回廊の天井画は圧巻で、美術館全体が歴史の生き証人のように感じられます。

ウフィツィ美術館の名作20選:順路に沿った見どころ解説
ウフィツィ美術館で特に印象に残った作品20点を順路に沿って簡単にご紹介します。
それぞれの背景や見どころをじっくりとお楽しみください。
1. ウルビーノ公夫妻の肖像(ピエロ・デッラ・フランチェスカ)

• 場所:2階、展示室35
15世紀の代表的な肖像画。
夫妻の横顔が対照的に描かれ、背景の田園風景が調和を生んでいます。
平面的な描写が中世からルネサンスへの移行を感じさせます。
2. トンド・ドーニ(ミケランジェロ)

• 場所:2階、展示室35
聖家族を描いた丸いキャンバス。筋肉質な人物描写と大胆な構図はミケランジェロならでは。背景の鮮やかな色彩も見どころです。
3. サン・ロマーノの戦い(パオロ・ウッチェロ)

• 場所:2階、展示室7
戦場を幾何学的な視点で描いた作品。
馬や兵士の配置が独特で、物語の動きが伝わります。
ルネサンス初期の革新性を感じる一枚。
4. 受胎告知(Annunciation)

場所:2階、展示室2
この作品はゴシック芸術の象徴ともいえる作品で、
金箔の輝きと細密な装飾が印象的です。
天使ガブリエルの優雅な姿勢とマリアの驚異の表情が絶妙に表現されています。
文字の繊細な描写も特筆すべきポイントです。
5. 東方三博士の礼拝(レオナルド・ダ・ヴィンチ)

• 場所:2階、展示室15
未完成作品ながら、群衆や動物たちの緻密な描写が圧倒的です。
レオナルドの観察力が随所に感じられます。
6. ヴィーナスの誕生(ボッティチェリ)

• 場所:2階、展示室10-14
教科書でもおなじみの名作。
貝殻に立つヴィーナスの優雅さや、繊細な波の描写が目を引きます。
神話と自然の調和が表現された一枚。
7. 春(ボッティチェリ)

場所:同じ展示室
三美神や風神ゼフュロスなど、神話の登場人物が繊細に描かれています。
自然の美しさと物語性が融合した作品。
8. 聖母子と天使たち(フラ・アンジェリコ)

• 場所:2階、展示室3
フラ・アンジェリコらしい柔らかい色彩と穏やかな表情の聖母子像。
天使たちの細やかな描写も見どころです。
9. 大公の聖母(ラファエロ)

• 場所:2階、展示室66
聖母マリアと幼子イエスの柔らかな表情が特徴。
ラファエロの優雅な作風が際立つ一枚です。
10. アダムとイヴ(ルーカス・クラナッハ)


• 場所:2階、展示室45
エデンの園での禁断の果実を手にするアダムとイヴ。
蛇や果物の描写が印象的で、物語性が伝わります。
11.ティツィアーノ《ウルビーノのヴィーナス》

• 場所:2階、展示室83
ティツィアーノによるこの名作は、
ベッドに横たわるヴィーナスの優雅で官能的な姿が描かれています。
柔らかな色彩と、彼女がこちらを見つめる視線が印象的です。
この絵は、ルネサンス期における女性美の理想像を象徴しています。
12. バッカス(カラヴァッジョ)

• 場所:2階、展示室90
葡萄酒の神バッカスを描いた作品。
果物やワインの質感が非常にリアルで、カラヴァッジョの光と影の技法が際立っています。
13. メドゥーサ(カラヴァッジョ)

• 場所:同じ展示室
盾に描かれたメドゥーサの恐ろしい表情。
まるで飛び出してきそうな迫力があります。
14. ラオコーン像

• 場所:彫刻ギャラリー
蛇に襲われるラオコーンと息子たちを描いた彫刻。
筋肉の緊張感や表情の悲壮感が見事に表現されています。
15. ポルチェッリーノ

• 場所:彫刻ギャラリー
リアルなイノシシ像。
細部の彫刻技術が素晴らしく、触れると幸運が訪れるといわれています。
館内から楽しむフィレンツェの絶景
ウフィツィ美術館の館内からは、
フィレンツェの象徴とも考えるドゥオーモやヴェッキオ橋を望むことができます。
窓越しに見える美しい街並みは、まるで絵画のようで、鑑賞の合間にぜひ楽しんでください。
ドゥオーモの眺め

ヴェッキオ橋

アルノ川とヴェッキオ橋を望む絶景スポット。歴史的な橋が印象的です
ウフィツィ美術館の基本情報
営業時間
火~日曜 8:15~18:50(最終入場18:00)
休館日
月曜、1月1日、12月25日
予約方法
公式サイトで事前予約がおすすめ。
早めにご予約ください!
地図
まとめ
ウフィツィ美術館は、建物自体が芸術であり、名作の数々が歴史と融合した特別な場所です。
10代の頃に感動した記憶が、大人になってさらに深い発見へと変わりました。
訪れるたびに新しい魅力に出会える美術館。
ぜひ訪れてみてください!